NaSSA(ノルアドレナリン作動性、特異的セロトニン作動性抗うつ薬)とは
- 【読み】 なっさ
- 【呼称】 -
※2026年7月時点の情報を元に作成しています。
概要
NaSSAとは「Noradrenergic and Specific Serotonergic Antidepressant(ノルアドレナリン作動性・特異的セロトニン作動性抗うつ薬)」の略称です。
NaSSAの作用機序としては、中枢神経のシナプス前α2-自己受容体およびヘテロ受容体に対して阻害作用を示し、中枢神経のノルアドレナリンおよびセロトニン(5-HT)の神経伝達を増強することが考えられています。セロトニン受容体のうち5-HT2および5-HT3受容体を阻害するため、抗うつ作用に関連する5HT1受容体を選択的に活性化させます。
NaSSAの主な副作用や注意点
眠気、めまいなどの精神神経系症状が現れることがあります。服用中は自動車の運転など危険を伴う作業は避けてください。また、口渇、便秘、吐き気などの消化器症状のほか、ミルタザピン特有の副作用として体重増加・食欲亢進(過食)が現れることがあります。頻度は稀ですが、倦怠感・食欲不振などから始まる肝機能障害が起こることもあります。
抗うつ薬の服用開始初期や増量時、あるいは減量・中止時には、不安、焦燥、パニック発作、不眠、易刺激性、敵意、攻撃性、衝動性、アカシジア(じっとしていられない)、軽躁、躁病などの症状(賦活症候群)があらわれることがあります。海外の臨床試験では、24歳以下の患者において、抗うつ薬の投与により自殺念慮や自殺企図のリスクがプラセボと比較して高かったとの報告があります。ご本人・ご家族は服薬中の気分や行動の変化に注意し、症状の悪化や希死念慮が生じた場合には自己判断で服薬を増減・中止せず、速やかに医師に連絡してください。
MAO阻害薬を投与中の方、投与中止後2週間以内の方への投与は禁忌です。また、他のセロトニン作用薬(SSRI・SNRIなど)やアルコール・中枢神経抑制薬との併用時は、セロトニン症候群などのリスクが高まるおそれがあるため注意が必要です。他の薬剤や市販薬、サプリメントを使用している場合は、必ず医師・薬剤師に伝えてください。
NaSSAを長期服用後に自己判断で急に中止(断薬)すると、頭痛、めまい感、全身倦怠感などの離脱反応(中断症候群)が生じることがあります。中止や減量は必ず医師の指示に従い、自己判断で中止・増減しないでください。離脱反応は1回の飲み忘れでも出現することがあるので、飲み忘れないことも大切です。
なお、NaSSA(SSRI・SNRIなどの抗うつ薬を含む)は向精神薬には該当しませんが、処方の可否は症状や診療情報、他の薬剤の使用状況などを踏まえて医師が判断します。初診時は処方できる日数に制限が設けられる場合があるほか、症状によっては対面診療への切り替えが必要となることがあります。症状が急激に悪化した場合や緊急を要する場合は、オンライン診療ではなく対面での救急受診を優先してください。
希死念慮や自殺念慮があるときは
希死念慮や自殺念慮がある場合、また自傷・自殺企図が切迫していると感じる場合は、直ちに医療機関を受診するか、救急(119番)、最寄りの精神科救急情報センター、よりそいホットライン(0120-279-338)等の相談窓口に連絡してください。
NaSSAの主な薬剤の種類
・レメロン(一般名:ミルタザピン)
2009年9月発売
・リフレックス(一般名:ミルタザピン)
2009年9月発売
NaSSAとオンライン診療
精神科領域は医師と患者のコミュニケーションが治療の中心です。特に、通院が精神的負担となってしまう患者さんの治療継続や、自宅での患者さんの様子把握といった点で、オンライン診療と相性が良いとされています。NaSSA(ノルアドレナリン作動性、特異的セロトニン作動性抗うつ薬)のアドヒアランスを維持するために、オンライン診療は有用であると考えられます。
参考文献
レメロン錠15mg/レメロン錠30mg 電子添文(2024年10月改訂)- 独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)
リフレックス錠15mg/リフレックス錠30mg 電子添文(2024年10月改訂)- 独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)
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