低用量ピルは市販で買える?アフターピルとの違いと入手方法
- 【読み】 ていようりょうぴる
- 【呼称】 -
※2026年6月時点の情報を元に作成しています。
ピルは、女性ホルモンの作用を利用して妊娠を防ぐ薬です。避妊のほかにも、女性の悩みの種となる生理周期をコントロールしたり、辛い生理痛を軽減したりする効果も期待できます。
女性にとって多くのメリットがあるピルですが、ドラッグストアなどの店頭で購入することができるのか、疑問に思ったことはありませんか?
今回は、ピルの市販に関する情報や、現時点での安全な入手方法について解説します。
ピルについて
ピルは避妊に使用されるイメージの強い薬ですが、最近は避妊以外の目的で使用されることも多くなってきています。
まずは、ピルの種類と用途やそれぞれの使用方法について解説します。
ピルの種類と用途
避妊を目的として使用される低用量ピル(OC)は、飲み忘れなく服用した場合の避妊率は99.7%とされており、非常に確実な避妊法のひとつです。また、月経困難症や子宮内膜症等の治療を目的とするLEP製剤(ルナベル・ヤーズ等)は保険適用となりますが、避妊目的には使用できません。OC・LEP製剤ともに医師の処方が必要です。
ピルは、生理日をずらしたい場合にも活用できます。生理日をずらしたい場合は、中用量ピルが使用されるのが一般的です。
コンドームなどの避妊法で失敗した場合や、望まない性行為をしてしまった場合などは、緊急避妊薬(アフターピル)が使用されます。緊急避妊薬(アフターピル)は、性行為の後に服用することで妊娠のリスクを低減しますが、完全に妊娠を防ぐものではありません。
ピルの使用方法
低用量ピルは、毎日決まった時間に1錠ずつ服用します。服用スケジュール(休薬日数・錠数構成など)は製品によって異なるため、処方された製品の指示に従ってください。
生理日をずらす目的で中用量ピルを使用する場合は、生理を早めるか・遅らせるかによって服用開始日が異なります。必ず医師の指示に従って服用してください。服用中は高い確率で生理を避けることができ、服用を止めると約5日以内に生理がきます。
国内で承認されている緊急避妊薬は、避妊に失敗してからできるだけ早く、72時間以内に服用することが重要です。服用が早いほど効果が高まります。
低用量ピルはドラッグストアで購入できない
海外ではドラッグストアなどの店頭でピルを購入できる国もありますが、日本国内のドラッグストアでピルを購入することはできません。
ドラッグストアなどで市販されていない理由
日本では、ピルの市販化により誤った使用法が広まったり、副作用のリスクが高い人がピルを使用したりしてしまう懸念があるとの声が上がっています。これが、国内でピルが市販されていない理由です。
ピルは医師の処方せんが必要な「医療用医薬品」に分類されており、医師の診察を受け、医師や薬剤師から薬の説明を受けたうえで購入する必要があります。
緊急避妊薬(アフターピル)のOTC化について
2026年2月2日、日本初のOTC緊急避妊薬「ノルレボ」(第一三共ヘルスケア、1錠7,480円〈税込〉)が発売され、処方箋なしで薬局・ドラッグストアで購入できるようになりました(要指導医薬品)。同年3月9日には「レソエル72」(アリナミン製薬、1錠6,930円〈税込〉)も発売されています。
購入できるのは緊急避妊薬に関する研修を受けた薬剤師が在籍する薬局・ドラッグストアに限られます。購入時は薬剤師による確認のうえ、その場で服用(面前服用)が必要です。取扱薬局一覧は厚生労働省ウェブサイトで確認できます。
なお、低用量ピル(OC・LEP製剤)は引き続き医師の処方が必要で、OTC化されていません。
低用量ピル・アフターピルの入手方法
ピルを安心・安全に使用するためにも、正しい入手方法について確認しておきましょう。
医療機関を受診する
安全にピルを入手するには、クリニックや病院などの医療機関を受診するのが最も一般的な方法です。服用する目的や悩んでいる症状を医師が確認したうえで、最も適したピルの処方を受けることができます。
また、ピルの使用方法や飲み忘れたときの対処法、服用後に出てきた気になる点についても医師に相談できるため、ピルの服用が初めての方にもおすすめの入手方法です。
ネット通販で購入する危険性
インターネット上には、医師の診察を受けずに個人輸入でピルを購入できる通販サイトが存在しています。しかし、海外のピルは日本の法律に基づく安全性や有効性が未確認です。また、品質基準が日本とは異なるため、偽物が届いたり不純物が混入していたりする可能性もあり、大変危険です。
さらに、医師の診察の結果、通常では処方が断られるようなピルの服用が適さないケースでも、通販を利用した場合には安易に購入できてしまう危険性もあります。
緊急時はオンライン診療も考慮する
オンライン診療は、インターネット上で薬を直接購入する仕組みではありません。医師の診察を受け、必要と判断された場合に処方され、薬局等で薬剤師の服薬指導を受けて薬を受け取ります。低用量ピル(OC・LEP)のオンライン診療は、通院負担の軽減に役立ちます。
緊急避妊を目的とするオンライン診療は、対面診療が困難と医師が判断した場合などに限られ、対応薬局で薬剤師の指導を受けたうえ、その面前で服用する必要があります。服用後は約3週間後に産婦人科を受診してください。
ピルを安心・安全に使用するためにも、医療機関の受診やオンライン診療などの正規の方法で購入するようにしましょう。
参考文献
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iyakuhin/kojinyunyu/index.html
【執筆者】
薬剤師:大西真理
ドラッグストア併設調剤薬局の薬剤師。薬局長として薬局全体の管理、教育等に従事し、管理薬剤師としても活躍。広域病院から地域密着型クリニックまで幅広い内容の処方箋応需経験を持つ。
このページは、オンライン診療サービス curon(クロン)を開発・運営する株式会社MICINにより運営されています。クロンは厚生労働省・経済産業省・総務省のガイドラインにも準拠した、初期費用・月額固定費用が無料で運営できるオンライン診療のシステムで、全国で多数のクリニックに導入されています。サービスの詳しい内容について、こちらをご覧ください。
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