公開日:2024年05月10日

低用量ピルの飲み方|飲み忘れ・飲み始め・嘔吐時の対応

  • 【読み】 ていようりょうぴる
  • 【呼称】 -

※2026年7月時点の情報を元に作成しています。

低用量ピルの効果を得るには、決められた飲み方をしっかりと守ることが大切です。誤った飲み方や飲み忘れが続いてしまうと、期待する効果が得られないばかりか、想定外の副作用や望まない妊娠を招いてしまう可能性も否定できません。

今回は、低用量ピルの服用を継続するにあたって基本となる飲み方や、おすすめの飲むタイミングについて解説します。

低用量ピルとは

低用量ピルは、エストロゲンとプロゲスチンの2種類の女性ホルモンを含む薬です。

これまで、低用量ピルは避妊目的での使用が中心でした。しかし最近は、生理痛などの月経困難症や、生理周期の変更などの目的でも使用されるようになってきています。

低用量ピルの効果

低用量ピルには排卵を抑制する作用があるので、子宮内膜が厚くなるのを妨げます。これにより経血量が減ることで、生理痛の改善につながると考えられています。

低用量ピルの種類

低用量ピルは、OC(Oral Contraceptives・配合型経口避妊薬)、POP(プロゲスチン単剤の経口避妊薬)、LEP(Low dose Estrogen Progestin・低用量エストロゲン・プロゲスチン配合剤)に分類されます。POPは2025年に国内で発売されたスリンダ錠28などがあり、エストロゲンを含まない避妊用の経口避妊薬です。

OCは低用量経口避妊薬で、正しく服用した場合の避妊効果が期待できます。避妊効果の他にも、生理痛の改善、経血量や生理周期のコントロールなどの効果が期待できるとされています。OC・POPは避妊を主な目的としているため、健康保険の適用外(原則自費)となります。

LEPは低用量エストロゲン・プロゲスチン配合剤です。含まれる成分はOCと同様の系統ですが、製品ごとに承認された月経困難症などの治療薬として認められており、治療薬として使用する場合は保険診療上の条件を満たせば保険が適用されます。ただし、避妊目的では処方を受けられません(LEP製剤は電子添文に「避妊目的で使用しないこと」と明記されています)。

低用量ピルの飲み方

低用量ピルの効果を得るには、決められた飲み方をしっかりと守り、飲み忘れをしないことが大切です。

低用量ピルの用法用量

低用量ピルは製品によって構成が異なります。21日服用+7日休薬のタイプ、28日連続服用(実薬21錠+プラセボ7錠等)のタイプのほか、ヤーズは実薬24錠+プラセボ4錠の28日周期、スリンダ錠28(POP)も実薬24錠+プラセボ4錠です。ヤーズフレックスは28錠すべてが実薬でプラセボはなく、24日目までは毎日服用し、25日目以降に3日連続で出血(点状出血含む)があった場合、または連続120日に達した場合に4日間休薬するしくみです。このように製品ごとに構成が異なります。処方されたシートの色・番号・製品名を確認し、処方時の指示に従ってください。

飲み忘れたときの対処法

飲み忘れ時の対応は、製品名・実薬かプラセボか・遅れた時間・忘れた錠数・シートのどの時期かで異なります。自己判断で中止せず、処方された製品の患者向医薬品ガイドまたは電子添文を確認し、処方医・薬剤師に相談してください。複数の実薬を飲み忘れて避妊なしの性交があった場合は、追加の避妊や緊急避妊が必要になることがあります。

実薬の飲み忘れ方によっては排卵抑制効果が低下し、妊娠の可能性が高くなることがあります。旅行や外泊の際には、忘れずに持参しましょう。

激しい下痢・嘔吐が続くと薬の吸収不良により不正出血・妊娠のリスクが上がることがあります。一律の対応ではなく、処方された製品のガイドを確認し、必要に応じて医師・薬剤師に相談してください。

初回の服用開始日

初回の服用開始日は製品や使用目的によって異なります(月経第1日目開始、月経第1〜5日目開始など)。処方時の指示に従ってください。出血が通常の月経か判断できない場合や妊娠の可能性がある場合は、服用を始める前に医師に相談してください。

また、毎日決まった時間に飲むことが望ましいので、就寝前・起床時・昼食後など、飲むタイミングは最も忘れにくい時間帯に決めましょう。服用時刻は処方時の指示の範囲内で設定し、副作用がある場合は自己判断で時刻を大きく変えず、医師・薬剤師に相談してください。

低用量ピルを服用中の注意事項

低用量ピルとがんの関連は部位別に異なります。乳がん・子宮頸がんはリスク上昇との関連が、子宮内膜がん・卵巣がん・大腸がんはリスク低下との関連が報告されています。「婦人科系のがん」とひとまとめにはできないため、気になる点は定期的に医師の診察を受けて確認してください。

低用量ピルやLEPには効果・副作用に影響する薬があります。処方薬・市販薬・漢方薬・サプリメントを含め使用中のものをすべて医師・薬剤師に伝えてください。併用可否は製品ごとに確認が必要です。

低用量ピルとオンライン診療の相性

低用量ピルは飲み忘れないことが大切ですが、そのためには手持ちの薬を切らさないよう定期的に受診する必要があります。オンライン診療では、仕事の昼休みやちょっとした空き時間に診察を受けることができるため、通院の負担は大幅に軽減します。

低用量ピルの服用を続けるにあたり、オンライン診療の活用も検討してみてはいかがでしょうか?

参考文献

ヤーズ配合錠添付文書(PMDA電子添文)

ヤーズフレックス配合錠添付文書(PMDA電子添文)

スリンダ錠28(PMDA医薬品医療機器情報検索)

日本産科婦人科学会

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